今年の母の日は、もう終わったつもりでいた。
昨日のうちに、実母と義母へプレゼントを渡し、日頃の感謝も伝えた。
任務完了、という感じである。
今日は夫と近くのスーパー銭湯へ行き、のんびり過ごす予定だった。
ところが、そのスーパー銭湯で母の日イベントをやっていた。
受付で合言葉を言うと、プチギフトがもらえるらしい。
その合言葉が、「母です」
世のお母様方、いつもありがとうという企画なのだろう。
わたしは該当しないので、普通に受付を済ませてその場を離れようとした。すると受付の方が、
「合言葉、言わなくていいですか?」
と聞いてきた。
いやいや。
ギフト欲しさに言うセリフでもないし、わたしはそんなに困窮していない。
というか、見た目年齢的に“母”に見えたのかもしれないけれど、確認しなくてもよかったのではないか。
わたしは、「母じゃないので」とだけ答えた。
相手に悪気はない。
そんなことはわかっている。
でも、所詮そんなものなのだとも思う。
結婚してある程度の年齢になれば、当然のように“母側”に分類される。
今日はそのあと、自宅用の花を買いに花屋へ寄った。
店内は見事にカーネーションだらけだった。
カーネーションは嫌いではない。けれど今日わたしが欲しかったのは、いつものクラシックな色の花だった。
母の日だから、街は母の日仕様になる。わたしの欲しい花が見当たらなかった。
子宮全摘を目標に、レルミナを飲み始めてしばらく経つ。
子供を持つ可能性は、かなり低いところまで来ている。
結婚してから七回目の母の日。
こんなに気分の悪い母の日は、はじめてだった。
来年もまた、こう思うのだろうか。
それとも、子宮全摘を目前にした今だからこその気持ちなのだろうか。

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