粋なおばあちゃんを目指す娘と、力が抜けていく母のあいだで

粋なおばあちゃんを目指して、
服を選び、姿勢を意識し、楽しみながら努力を続けている。

そんなわたしの横で、
実母が少しずつ、でも確実に、だらしなくなっていくのを見るのがつらい。

もうすぐ会社を辞めて、
人目に晒されない生活になる。
そのタイミングで「服をたくさん捨てる」と言っている母に、わたしは正直、不安を感じている。

楽な服だけを残してしまわないか。
“リラックス”という名の手抜きが、そのまま“老い”に直結してしまわないか。

断捨離を手伝いたい気持ちはある。
でも余計なお世話かもしれない。
親だからこそ踏み込みにくい。
理想を押し付けているだけなんじゃないかとも思う。

「もう少し緊張感を持ってほしい」
「きれいな服を着ていてほしい」
「体も少し整えてほしい」

この願いはコントロールしたいわけでも、
否定したいわけでもない。

ただ、母が“自分を手放していく姿”を見るのが悲しいだけ。

年齢を重ねることと、自分を雑に扱うことは、同義じゃない。
でもその線引きは本人にしかできない。

わたしにできるのは
「こうしたほうがいいよ」と言うことじゃなくて、
わたし自身がどう生きるかを見せ続けることなんだと思う。

楽しそうに服を着て、
背筋を伸ばして、
年齢を理由にあきらめない姿をただただ続ける。

それが娘としてできる
いちばん品のある距離の取り方なのかもしれない。

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